封筒で作る黄金比

 黄金比と呼ばれる
1:(1+√5)/2 ≒ 1:1.618
という比率はそのバランスの美しさで,古代ギリシャ以来何世紀にもわたり人々の美的感覚を魅了してきました.黄金比は,プラトン時代のエウドクソスが考え,後にイタリアのレオナルド・ダ・ビンチが名付けたと言われています.
 美しさの比率である黄金比で長さを分けることを黄金分割といい,絵画や彫刻,建築など様々な分野で取り入れられています.代表的なものに,ギリシャ遺跡のパルテノン神殿の縦と横,ミロのビーナスのおへそから上と下,名刺の縦と横などがあります.
 また自然界にも多く存在し,オウム貝,ひまわり種,松ぼっくり,土筆(つくし) などに見られます.

 さて縦と横の比が黄金比になっている長方形を考えてみましょう.これを「黄金長方形」といいます.一般的な名刺の形はまさに黄金長方形の代表といえます.
 黄金長方形は,「長方形から正方形を切り取った残りの長方形は元の長方形と相似」になっています.この黄金長方形から黄金比 (1+√5)/2 が出てくることを確かめてみましょう.
 右の図のような長方形ABCDを考えます.黄金比の条件より
   AB:AD=DE:DC
AB=1,AD=x とおくと   1:x=(x−1):1
式を変形すると         x2−x−1=0
これより     x=(1+√5)/2   ((1−√5)/2は負となり不適)

 それでは本題に入りましょう.そんな黄金長方形コンパスと定規で作図する要領で,どこにでもある封筒を使って作ってみましょう.2組作って最後に重ねると相似になっているのがわかりますよ.

@封筒の底ABを折り返し正方形ABCDを作ります ABCの中点Fと点Dを結んで折ります BDFを点Fを頂点として反対の辺に重ねます
C2つの辺の交点Gから垂線GHを折ります D長方形ABGHが黄金長方形になります E同じものを2枚作って重ねると,相似なのがわかります