カヴァリエリと球の体積

 球の体積をカヴァリエリの原理というのを用いて求めてみましょう.2つの立体を平行な平面で切ったとします.そのときにできる切り口の面積がいつも等しくなっていれば,2つの立体の体積が等しくなります.これをカヴァリエリの原理といいます.下の右図のように何枚も積みあげられた板をずらしても,いた全体の量は変わりません.つまり2つの立体の体積は変わらないのです.

 この原理を使って球の体積を求めてみましょう.球と高さが同じで,切り口の面積がいつも球と同じになるものがあればよいのです.
 次の図のように球と同じ高さと半径を持つ円柱から円錐を2つ取り除いたウス型のような立体を考えてみましょう.切り口の形は球の方は円で,ウス型の方は穴のあいた円になります.その2つの切り口の面積が等しければ,カヴァリエリの原理から2つの立体の体積は等しいことになります.

 今,次の図のように中心からの高さがaとなるように切ったとしましょう.

 球の断面積 S1 は横から見た図からわかるとおり,切り口の半径はピタゴラスの定理から
   √(r2−a2)
ですから,断面積S1
   S1=π(r2−a2)
となります.次にウス型の方の断面積を出してみましょう.大きな円の半径はr,小さい方の円の半径は横から見た図でわかるように45°の三角形が現れるのでaになります.ですから断面積断面積S2
   S2=πr2−πa2=π(r2−a2)
 結局2つの断面積が同じになり,2つの立体の体積も同じになります.さて本題の球の体積を求めましょう.
   球の体積=ウス型の体積=円柱の体積−2×円錐の体積
ですから,球の体積Vは
   V=πr2×2r−2×1/3×πr2×r
    =2πr3−2/3・πr3=4/3・πr3
となります.

《参考資料》