不等式の表す領域と解の実数条件

 点(x,y)が原点を中心とした半径1の円の周上及び内部を動くとき,点(x+y,xy)の動く領域を考えてみましょう。
 一般的な解法は

   x+y=u,xy=vとおくと,
   x2+y2≦1よりu2−2v≦1・・・@
   t2−ut+v=0の解よりD=u2−4v≧0・・・A
   @,Aより求める領域は右図のようになる。

といったところでしょうか。
 x2+y2≦1よりu2−2v≦1という式はすぐに導かれますが,実数条件を導くことを忘れてしまいがちです。
 具体的に円周上の点を動かしながら,点(x+y,xy)をプロットしていくことでイメ−ジを膨らませてみましょう。

 円周上を1周しても放物線の1部しか表れてきません。それでは内部の点をを動かしてみましょう。x2+y2=r2 の半径rを変えて動かすことで,円の内部の点を充足できます。

 円の式の上ではu2−2v≦1という1つの領域しか得られませんが,表れた図形はもう1つあります。その実態はいったい何なのでしょう。
 実は,点(x+y,xy)のとりうる領域は,「円の周上及び内部」に関係なく,ある一定の図形を最初から描くのです。平面全体の点を一定の間隔で(x+y,xy)の点へ全て動かしてみましょう。“実数x,y”という条件だけで,既に点(x+y,xy)はある領域を表しているのです。先ほどの円を動かした領域と,この点(x+y,xy)の表す領域で求める解が得られるのです。

《参考資料》