虚数解のイメージ化

 一般に実係数の2次方程式 f(x)=0の実数解は,xy平面上におけるy=f(x) のグラフとx軸との共有点のx座標にあたります。しかし,虚数解のときのその実態はどうなっているのでしょう。

 具体的に次の関数を例にとって考えてみましょう。
  y=x2−2x+5・・・@
 y=(x−1)2+4 より,xが実数のときグラフは右のようになります。
 このとき,方程式
  x2−2x+5=0・・・A
は実数解を持たず,解はx=1±2i という虚数解になります。
 ここでxを虚数解と考えx=u+vi (u,v は実数) としてみると,
   y=(u+vi)2−2(u+vi)+5
   =u2+2uvi−v2−2u−2vi+5
   =(u2−v2−2u+5)+2v(u−1)i・・・B
 yが実数になる場合を考えると,
  2v(u−1)=0   ∴ v=0 または u=1・・・C
 このとき,yの実数部分 Real y は,
   Real y=u2−v2−2u+5・・・D
となります。

 ここまでを図示してみましょう。x=u+vi は u,vを両座標軸にとった平面(複素平面)上の点 (u,v) で表わされます。
 そして,その原点Oでこの平面に垂直に実平面を立てた空間を考え,その3次元空間で y=f(x)=f(u,v) のグラフを考えれば良いことになます。
 DのReal y=u2−v2−2u+5 のグラフは右の図のようになります。

 ここで,Cの2つの場合を考えてみましょう。

(1) v=0のとき (xが実数のとき)

Dより Real y=u2−2u+5 となり,x=u+vi=u だから
  Real y=u2−2u+5= x2−2x+5
これは実数解を持つ場合です。
 先ほどの3次元空間上の曲面 Real y=u2−v2−2u+5 と平面v=0の交線こそ,uy平面 (xy平面)上の放物線になるのです。

(2) u=1のとき

Dより Real y=u2−v2−2u+5=1−v2−2+5=−v2+4
ここでy=0となるのは,−v2+4=0より v=±2
すなわちy=0となる点はuv平面との交点 (1,±2) ,つまりx=1±2i で,これがAの方程式x2−2x+5=0の解となります。
 これは,曲面 Real y=u2−v2−2u+5と平面u=1,そして平面 y=0の交点が (1,±2,0) となることを意味しています。

《参考資料》