ブラックボックス

 “関数”というと,数学の授業の中で最も敬遠されがちな単元の一つだといえます。いったい関数って何なの?と思う人も多いのではないでしょうか。
 特に,y=f(x)という記述があらわれ始めた頃に,数学が遠い存在に思われた人も多いのではないでしょうか。
 むかし“関数”は“函数”と表記されていました。functionが漢訳される際に発音が似ているということで“函”の字をあてたらしいのですが...。しかしこの“函(はこ)”という字は,関数の本質をよくついた当て字だといえます。
 さて次の写真のような箱をご覧下さい。ダンボールで作ったただの箱ですが,名前をブラックボックスといいます。ブラックというのは,中身が見えないという意味です。入口から何かを入れると,中が見えないから何をしているのか分からないけれど,箱の中である働きをして,出口から出すのがこの箱のしくみです。

@ 1を入れると

 ⇒ 

2がでてくる

A 2を入れると

 ⇒ 

4がでてくる

B 3を入れると

 ⇒ 

6がでてくる

C では
xを入れると
?がでてくる

 ⇒ 

???

 答えはもうお分かりですね。そうです,2xが出てくるのです。(右図)
 ブラックボックスは,入れるものに“ある”仕掛けをすることで外に送り出す働きをもっています。
 写真をよく見るとこのブラックボックスには“”という名前がついていますね。そこでxを入れてyが出てきたとき,すなわち
   x → y
となったとき,これを式で
   y=f(x)
と表わすのです。f(x)の( )は入口と考えることができて,この入口から入力xが入ってゆき,fの操作を受けてf(x)となり,それが出力yだと考えるのです。

 さてここで用いた箱,中身はどうなっているのでしょう。このダンボールで作ったブラックボックス,なかなかの優れもので前が開いて中が見える様になっています。中を空けてみると右の写真の通り,種も仕掛けもありません。
 この箱は元札幌東高校の大山斉先生が作成されたものを,私が退職記念にいただいたものです。大山先生ありがとうございました。

《参考資料》