色々な平均の大小関係(2)
相加,相乗,調和の3つの平均の大小関係を別な図を用いて示してみましょう。
@相加平均(算術平均)
右の図のように,線分ABを任意にひき,長さaの線分ADと長さbの線分BCを,それぞれ点Aと点Bから垂直に立てます。線分ABの中点をMとしてABの垂線を立てます。その垂線と線分CDとの交点をNとすると,線分MNの長さが相加平均
(a+b)/2
になります。
A相乗平均(幾何平均)
次の左図において,線分ABは点Oを中心とする半円の直径で,点Dを円周上の点とします。また,AC=a,BC=bとします。△ADC∽△DBC(∠DAC=∠BDC,∠ACD=∠DCB=∠R)だから,
AC:CD=CD:DB
∴ CD2=AC×DB=ab
∴ CD=√ab
つまり,線分CDが相乗平均になります。これを別の角度から考えてみましょう。
(loga+logb)/2=logab/2=1/2 logab=log√ab
より,aとbの相乗平均はそれぞれの対数の相加平均で与えらるのが分かります。(右図)
B調和平均
次の左図のように,線分ABを任意にひき,長さaの線分ADと長さbの線分BCを,それぞれ点AとBから線分ABに垂直に立てます。線分ACとBDの交点をGとし,点Gを通って線分ABと垂直な直線と線分AB,CDとの交点をE,Fとします。このとき線分EFの長さが調和平均になります。
その理由を考えてみましょう。右図において,点Cを通ってABに平行な直線とAD,EFとの交点をH,Iとします。△CHD∽△CIFより
DH:FI=AB:EB=a+b:b
∴ FI=(a−b)b/(a+b)
∴ EF=EI+FI
=(a−b)b/(a+b)+b
=2ab/(a+b)

また,
(1/a+1/b)/2=2ab/(a+b)
であるから,右の図のように逆数の相加平均を考えることでも説明がつきます。
◎3つの平均の大小関係
さて,相加平均,相乗平均,調和平均の大小関係を,これまでの図を用いて考えてみましょう。3つの平均を同じ条件で作図するため,調和平均に合わせて作図します。
次の右図のように線分ABを
AE=a,EB=b
となるように点Eをとります。また,AD=a,BC=bとなるように線分AD,BCをABに垂直に立てます。ABの中点をMとして,ABの垂線とCDとの交点をNとすると,
線分MN=相加平均
となります。次にABを直径とする円を考えます。点EからABに垂直な直線と円との交点をGとすると,EGが相乗平均になります。EGからABに平行な直線を考え,CDとの交点をI,IからABへの垂線の足をHとすると,EG=HIですから
線分HI=相乗平均
となります。最後にACとBDとの交点を通り,AB,CDとの交点をE,Fとすると
線分EF=調和平均
になります。
これらを一つにまとめると,次のようになります。

この図からも,相加,相乗,調和の3つの平均の大小関係は,次のようになるのが分かります。